曲名 | スコア | 記録 | 曲名 | スコア | 記録 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
天使の歌う小夜曲 | 66657 | (96.52%) | 69063 | 羽根のブランケットにつつまれて | 63776 | (100.00%) | 63776 | |||
小さなオルゴール | 95940 | (96.08%) | 99852 | 毛布のようなあたたかさ | 37071 | (96.86%) | 38274 | |||
優しい森(ピアラ) | 88126 | (94.43%) | 92118 | 空の向こうに | 66035 | (96.48%) | 68441 |
今日はなかなか好調でした。優しい森は珍しく最初の刻みをパフェで抜けたのですが、その後微妙にミスが多く9万点は行かず。一発で出ましたけどね~。オルゴールなかなか良い感じだったのですがそれでもこの点。なかなか大変です。
今回はフォルテールに向いたオーディオとはどのようなものなのか考えてみましょう。
同じ工画堂楽曲でもCDを聴くのとフォルテールでは異なる配慮が必要です。フォルテール以外のBGMに関してはどちらかというとフォルテールと似た傾向に合わせれば良いかと思いますが、同じ曲で比較でき、よりはっきりと違いが出るフォルテールに関して説明してみます。
普通に音楽を聴くのとフォルテール演奏の違いは主に次のような点です。
・音を聴くことだけに集中するわけではなく、弾きながら聴くことになる
・「原音」が存在しない
・再生されるべきデータがADPCM圧縮されたものである
・曲データ作成時のミスか仕様で様々なノイズが混入している
・演奏するパートの音は音圧が高めに設定されている
以下この特徴を分析してオーディオ機器の傾向について考えてみます。
・音を聴くことだけに集中するわけではなく、弾きながら聴くことになる
すなわち、純粋な音楽鑑賞とは異なり、フォルテール演奏時は音だけに集中しているわけではありません。フォルテールの本質は歌の伴奏であることを考え、どちらかというと純粋な音質より目の前でラスティが歌っているような臨場感が重要になってきます。
このためにはオーディオ機器としても周波数特性や音の分離よりも定位感や迫真力に重点が置かれてきます。極端なところだと、ヘッドフォンの方が良い音がするはずですが、スピーカでやった方が遙かに演奏していて楽しいでしょう。定位はスピーカのセッティングとも大きく関連しています。あまり高級とはいえなくてもある程度の物ならば、しっかり調整すれば歌い手の声が正面にびしっと定位させることが出来ます。この点ではむしろ大型のマルチウェイスピーカより小型フルレンジスピーカの方が有利です。スピーカを使うなら手間を惜しまず調整すればそれだけで圧倒的に良い演奏が出来るようになるでしょう。
また、フォルテールプレイ中は意識が音を聴くだけに集中してもダメですし、画面やキーボードに集中して音が殆ど聞こえなくなるような状況も困ります。そのためにはあまり極端ではなくなるべく自然で聴きやすい音が出るシステムであるべきです。安物の酷い音や極端なドンシャリはやはりまずいですし、ある程度は存在感を持っていなければなりません。もっとも演奏者自らも音に酔ってつい演奏を忘れてしまうシステムというのも究極ではありますが(^^;;;)
・「原音」が存在しない
CDの再生ならCDに記録されている波形が原音、さらには録音される前の生演奏や曲作成者が期待した音が原音ということになります。しかしフォルテールは架空の楽器であり、ラスティやサフィも実在する人物ではないのでフォルテールの音には普遍的な原音は存在しません。逆に言えばプレイヤーが想像する音と声こそが原音ということができます。従ってフォルテールに適したオーディオを考えるときにはあまりHiFiとかピュアオーディオとか他人の評価などには拘らず、実際に聴いてみて良いと思った音を目指すべきです。
これはフォルテールだけではなく、同じ天使の歌う小夜曲のCDを再生する場合でも飯塚雅弓さんの歌を再生したいのかラスティの歌を再生したいのかによって微妙に変わってくるポイントです。
・再生されるべきデータがADPCM圧縮されたものである
ここからは実際のASミュージックのシステムに関係する部分になります。CDなどでフルバージョンを聴くときはデータは44.1kHz,16bitの無圧縮データなのに対し、ASミュージックの音データは44.1kHz、4bitのADPCMで圧縮されています。ADPCMについての詳しい説明は避けますが、音の大きさを差分で記録することによってデータ量を減らす非可逆な圧縮法で、特に大音量時に歪みが大きくなります。
そのためコンプレッサー全開の曲などはそれだけでかなり音が悪くなってしまっているのですが、データに文句を言っても仕方がないためそのような歪みがなるべく目立たないような機械と運用法を選ぶことを考えます。むしろ解像感があまり高くないものの方がゆがみが目立たない(もともと歪んでいるので…)こともあります。
・曲データ作成時のミスか仕様で様々なノイズが混入している
原曲と比較してみるとフォルテールはBGMにも演奏パートにもいろいろノイズが入っています。これもないに越したことはないのですが実際にあるのですから仕方ありません。ASDVDの聖地の前奏やSR曲のBGMのホワイトノイズはけっこう目立ちますし、優しい森の演奏パートのバスドラムの音にはすりこぎみたいなギギギッという音が混じり込んでしまっています。天使の歌う小夜曲の中間部では右スピーカにだけエコーが入り込んでいます。また、演奏データ自体のノイズの他、プレイをミスったときの間違った音もノイズということが出来るでしょう。
再生環境が良すぎるとこれらのノイズをあからさまに再生してしまい、かなり耳に痛い聴きづらく落ち着けない音になってしまいます。それが本当の音だと納得するのも一つの方法ですが、多少もっさりしていてもまったりとなめらかに再生するアンプやスピーカを使う方がスマートに演奏することが出来るでしょう。ノイズが聞こえないシステムというのはそもそも論外ですし、下手なノイズ除去は音質を大きく劣化させることになりますので、ノイズも楽しめるような再生が出来る環境を目指すのがベストです。例えばSRのBGMのホワイトノイズがさながら古めのレコードを聴いているように感じられる、などというのは一つの解決策でしょう。
・演奏するパートの音は音圧が高めに設定されている
デフォルトの設定ではボリュームが演奏音100に対してBGM80になっていることもありますが、そうでなくても演奏音は音圧が高く記録されています。モニター向けのシステムなどでは全体のバランスを整えた場合演奏音が強烈に再生されてしまうことがあります。特に低音や高音部を弾く部分で顕著で、低音はいつでも微笑みをの「全て告げるのがいつも良いとは限らないの」の部分、高音は天使の歌う小夜曲の出だしの「羽根に導かれ」の部分などではっきり確認することが出来ます。
このような部分でもなるべくスムーズに再生するためには高解像度なシステムやドンシャリなシステムは避け、むしろカマボコ型の低音高音がなめらかなシステムを選ぶべきです。低音はスピーカが大きくなると音量が大きくても自然に再生できるようになっていきますので大きい方が有利です。小さなスピーカやヘッドフォンでやらなければならないときは低音が強調されるというものは出来るだけ避けましょう。高音はものによるのですが、無駄に高い周波数まで再生できるようなスピーカは高音もきつい傾向にあります。
このようなことを総合すると、周波数特性が良く解像感や分離が良いなどオーディオ的に評判が良い機器ではむしろフォルテール演奏時にはきつい音をきついまま突きつけてきて気持ちの良い演奏が出来ないことがあります。そういう音が好きな人もいるでしょうしその方が点自体は取りやすいかと思いますが、心地の良い演奏を目指すなら敢えてその辺は外して他人の意見に惑わされることなく自分の求めるフォルテールの音を追い求めるのがいいでしょう。古い録音やあまり良くない録音の演奏を楽しみたいという場合とよく似ているので、オーディオに詳しい人に聞いたりフォルテール自体を試聴することが出来ない場合などはそのように説明すると良いかもしれません(^^;;)
うちの真空管アンプ+タンノイという環境はかなり極端に音をまろやかにする傾向を追い求めたものになっているかと思いますので、そういう傾向が好きな方にはある程度参考になるのではないかと思います。真似はあまりお奨めしませんが…
今回はフォルテールに向いたオーディオとはどのようなものなのか考えてみましょう。
同じ工画堂楽曲でもCDを聴くのとフォルテールでは異なる配慮が必要です。フォルテール以外のBGMに関してはどちらかというとフォルテールと似た傾向に合わせれば良いかと思いますが、同じ曲で比較でき、よりはっきりと違いが出るフォルテールに関して説明してみます。
普通に音楽を聴くのとフォルテール演奏の違いは主に次のような点です。
・音を聴くことだけに集中するわけではなく、弾きながら聴くことになる
・「原音」が存在しない
・再生されるべきデータがADPCM圧縮されたものである
・曲データ作成時のミスか仕様で様々なノイズが混入している
・演奏するパートの音は音圧が高めに設定されている
以下この特徴を分析してオーディオ機器の傾向について考えてみます。
・音を聴くことだけに集中するわけではなく、弾きながら聴くことになる
すなわち、純粋な音楽鑑賞とは異なり、フォルテール演奏時は音だけに集中しているわけではありません。フォルテールの本質は歌の伴奏であることを考え、どちらかというと純粋な音質より目の前でラスティが歌っているような臨場感が重要になってきます。
このためにはオーディオ機器としても周波数特性や音の分離よりも定位感や迫真力に重点が置かれてきます。極端なところだと、ヘッドフォンの方が良い音がするはずですが、スピーカでやった方が遙かに演奏していて楽しいでしょう。定位はスピーカのセッティングとも大きく関連しています。あまり高級とはいえなくてもある程度の物ならば、しっかり調整すれば歌い手の声が正面にびしっと定位させることが出来ます。この点ではむしろ大型のマルチウェイスピーカより小型フルレンジスピーカの方が有利です。スピーカを使うなら手間を惜しまず調整すればそれだけで圧倒的に良い演奏が出来るようになるでしょう。
また、フォルテールプレイ中は意識が音を聴くだけに集中してもダメですし、画面やキーボードに集中して音が殆ど聞こえなくなるような状況も困ります。そのためにはあまり極端ではなくなるべく自然で聴きやすい音が出るシステムであるべきです。安物の酷い音や極端なドンシャリはやはりまずいですし、ある程度は存在感を持っていなければなりません。もっとも演奏者自らも音に酔ってつい演奏を忘れてしまうシステムというのも究極ではありますが(^^;;;)
・「原音」が存在しない
CDの再生ならCDに記録されている波形が原音、さらには録音される前の生演奏や曲作成者が期待した音が原音ということになります。しかしフォルテールは架空の楽器であり、ラスティやサフィも実在する人物ではないのでフォルテールの音には普遍的な原音は存在しません。逆に言えばプレイヤーが想像する音と声こそが原音ということができます。従ってフォルテールに適したオーディオを考えるときにはあまりHiFiとかピュアオーディオとか他人の評価などには拘らず、実際に聴いてみて良いと思った音を目指すべきです。
これはフォルテールだけではなく、同じ天使の歌う小夜曲のCDを再生する場合でも飯塚雅弓さんの歌を再生したいのかラスティの歌を再生したいのかによって微妙に変わってくるポイントです。
・再生されるべきデータがADPCM圧縮されたものである
ここからは実際のASミュージックのシステムに関係する部分になります。CDなどでフルバージョンを聴くときはデータは44.1kHz,16bitの無圧縮データなのに対し、ASミュージックの音データは44.1kHz、4bitのADPCMで圧縮されています。ADPCMについての詳しい説明は避けますが、音の大きさを差分で記録することによってデータ量を減らす非可逆な圧縮法で、特に大音量時に歪みが大きくなります。
そのためコンプレッサー全開の曲などはそれだけでかなり音が悪くなってしまっているのですが、データに文句を言っても仕方がないためそのような歪みがなるべく目立たないような機械と運用法を選ぶことを考えます。むしろ解像感があまり高くないものの方がゆがみが目立たない(もともと歪んでいるので…)こともあります。
・曲データ作成時のミスか仕様で様々なノイズが混入している
原曲と比較してみるとフォルテールはBGMにも演奏パートにもいろいろノイズが入っています。これもないに越したことはないのですが実際にあるのですから仕方ありません。ASDVDの聖地の前奏やSR曲のBGMのホワイトノイズはけっこう目立ちますし、優しい森の演奏パートのバスドラムの音にはすりこぎみたいなギギギッという音が混じり込んでしまっています。天使の歌う小夜曲の中間部では右スピーカにだけエコーが入り込んでいます。また、演奏データ自体のノイズの他、プレイをミスったときの間違った音もノイズということが出来るでしょう。
再生環境が良すぎるとこれらのノイズをあからさまに再生してしまい、かなり耳に痛い聴きづらく落ち着けない音になってしまいます。それが本当の音だと納得するのも一つの方法ですが、多少もっさりしていてもまったりとなめらかに再生するアンプやスピーカを使う方がスマートに演奏することが出来るでしょう。ノイズが聞こえないシステムというのはそもそも論外ですし、下手なノイズ除去は音質を大きく劣化させることになりますので、ノイズも楽しめるような再生が出来る環境を目指すのがベストです。例えばSRのBGMのホワイトノイズがさながら古めのレコードを聴いているように感じられる、などというのは一つの解決策でしょう。
・演奏するパートの音は音圧が高めに設定されている
デフォルトの設定ではボリュームが演奏音100に対してBGM80になっていることもありますが、そうでなくても演奏音は音圧が高く記録されています。モニター向けのシステムなどでは全体のバランスを整えた場合演奏音が強烈に再生されてしまうことがあります。特に低音や高音部を弾く部分で顕著で、低音はいつでも微笑みをの「全て告げるのがいつも良いとは限らないの」の部分、高音は天使の歌う小夜曲の出だしの「羽根に導かれ」の部分などではっきり確認することが出来ます。
このような部分でもなるべくスムーズに再生するためには高解像度なシステムやドンシャリなシステムは避け、むしろカマボコ型の低音高音がなめらかなシステムを選ぶべきです。低音はスピーカが大きくなると音量が大きくても自然に再生できるようになっていきますので大きい方が有利です。小さなスピーカやヘッドフォンでやらなければならないときは低音が強調されるというものは出来るだけ避けましょう。高音はものによるのですが、無駄に高い周波数まで再生できるようなスピーカは高音もきつい傾向にあります。
このようなことを総合すると、周波数特性が良く解像感や分離が良いなどオーディオ的に評判が良い機器ではむしろフォルテール演奏時にはきつい音をきついまま突きつけてきて気持ちの良い演奏が出来ないことがあります。そういう音が好きな人もいるでしょうしその方が点自体は取りやすいかと思いますが、心地の良い演奏を目指すなら敢えてその辺は外して他人の意見に惑わされることなく自分の求めるフォルテールの音を追い求めるのがいいでしょう。古い録音やあまり良くない録音の演奏を楽しみたいという場合とよく似ているので、オーディオに詳しい人に聞いたりフォルテール自体を試聴することが出来ない場合などはそのように説明すると良いかもしれません(^^;;)
うちの真空管アンプ+タンノイという環境はかなり極端に音をまろやかにする傾向を追い求めたものになっているかと思いますので、そういう傾向が好きな方にはある程度参考になるのではないかと思います。真似はあまりお奨めしませんが…
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